リンダの名前で出ていました(過去形)

3匹の猫の下僕による駄文書き散らかしブログ。ピアノとヴァイオリンを弾いてます♪

2026 ピアノ発表会

まさかこのために4年の沈黙を破りブログを書くことになるとは....。

2026年 ピアノ発表会のプロフィールカードに書ききれない思いをここに綴っていきます。

 

ここ数年は4月~ゴールデンウィークあたりに発表会の演奏曲を決めているのですが、私の悩みは弾きたい曲がないことです。正確にいうと、憧れの曲はあるけど技術がないから弾けない。去年も憧れの『水の戯れ』で惨敗したしさぁ。

今年も先生にいろいろ候補曲をみつくろっていただいたものの、どれもしっくりこないし、難しそう。そんなとき、ふと「あっ、そういえば... あの曲弾いてみたい」と浮かんだ曲、それがドビュッシーの『忘れられた映像 第1曲 Lento』でした。

知らねー!

という声が聞こえた気がする。ですよね。ふつうの『映像』曲集じゃない、『忘れられた映像』のほうを知っている方は、結構ツウだと思います。

 

で、毎年ピアノ発表会に足をお運びの方は、「ま~たこのオバサン、印象派のモヤモヤ・ポワンポワンした曲を弾くんか、好っきゃのぅ~」と思われていることでしょう(そうだよ、悪い?)。でもこの曲は、私にとっては明確にあるものと強固に結びついてもいるのです。

それはドラマ『相棒』Season 9 第3話、「最後のアトリエ」という回です。

「最後のアトリエ」 犯人役は米倉斉加年さん

夭逝し、世に忘れられた天才画家と、彼の学生時代の友人で同じく画家を目指していた初老の男の物語。ドラマは銀座の画廊から始まるのだけど、冒頭から Lento が流れ、最後の締めの部分でも Lento が長尺で使われていたのだ。

この回は私の大のお気に入りで、録画したものを消さずにずっとHDDに残していて、たまに観返しては感動すると共に、「使われているピアノ曲もいいなあ」としみじみ感じていた。

そんなこんなで、曲そのものの良さだけでなくドラマのストーリーの良さも上乗せされての「好き」なのです。

(ちなみにYahoo!知恵袋にも「相棒で使われていたピアノ曲を教えてください」という質問があったりして、私以外にもこの回&この曲が刺さった人が結構いた模様)

 

*  *  *

メメント・モリ

ところで、この文を小学生以下のお子様たちが読んでいるとは思い難く、読んでくださっているのはおそらく中高生以上の生徒さんか、または生徒の親御さんでしょう。それでも大半がお若いので、「死」とか「終わり」というものを意識されたことはあまりないんじゃないでしょうか。

私は50歳を過ぎてから、日々なんとなく「終わり」を意識するようになりました。いのちの終わりだけでなく、いつか必ず「あれが最後の〇〇だった」という日が来る。ピアノも例外ではなく、「あれが最後に弾いたピアノ曲だった」という日が必ず来る。私が80歳までピアノを弾いたとして、毎年1曲ずつ仕上げるとしたらあと30曲も弾けないわけです。70歳までだったらあと20曲。

だから弾きたい曲があるならぜひいま弾いておかないと、と強烈に思いました(たとえそれがマイナーな曲であっても...)。この気持ちをそのまま先生に伝えると、先生も理解してくださり、無事『忘れられた映像』が今年の演奏曲になりました。私の気持ちに寄り添ってくださったのみならず、レアで高価な楽譜も入手してくださって、本当に大好きな、すばらしい先生。感謝しきれません~!

 

*  *  *

 

さて、私が上記の『相棒』回を先生にも見ていただきたいと思っていたある日、TVer にアップされているのを発見。感動を共有したくて、すぐに先生に「ぜひ観てください!!」とLINEし、自身も早速観てみたのだが...

曲 が 違 う!

あれ?記憶違いだった?エンディングでだけ流れるんだったっけ? と焦って最後まで観たが、ドビュッシーのドの字も出てこない。愕然!

あわててHDD内の録画のほうを確認してみたら、そっちはちゃんとドビュッシーだった。つまり、どこかのタイミングでBGMが差し替えられてしまったということ。著作権か何かで、オリジナルの演奏は使えなくなってしまったのでしょう。

差し替えられたのはTVerだけ?地上波の再放送はもしかしたらドビュッシーのままかも? そこまではわざわざ確認をとってはいませんが、こういうふうに、いつの間にかひっそりと消えていったり変わっていったりするものが人生にはたくさんあって、それを普段は意識もしていないけど、なくなったことをさみしく思うより、「一瞬でも出会えてよかった」と思えるようになったのは、やはり年を取ったからかもしれない。

幻の「最後のアトリエ with ドビュッシー」回をおぼえていらっしゃる方、そして好きだったという方、私と気が合いそうです。

 

ショパンは飾りです。弾かん人にはそれが分からんのですよ。

『忘れられた映像』は短い曲なので、先生にもう1曲合わせることをおすすめされたのですが、この “もう1曲” を決めるのが大変だった。

私はどうしても『忘れられた映像』のほうをメイン(2曲目)にしたかった。とすると、1曲目があまり派手だとバランスがとれない。それにドビュッシーらしい嬰ヘ短調の曲には、同じく嬰系の曲のほうが合うかな... なんて調性まで考えると余計にドツボに。

何曲目かのトライでようやくショパンのノクターン第5番が「あっ、これ意外と相性いいかも」と気づけたときは、新レシピを考案したシェフみたいな気持ちになった。ボン・マリアージュ。

 

というわけでごめんなさいねフレデリック、あなたは今回はあくまで ついで なの。ノクターンもとてもいい曲だけど、正直『忘れられた映像』ほど特別な思い入れがあるわけではないわ。

だからお願い、頼むから私を苦しませないで...さらっと弾き流させて...!!!

 

どうか2曲ともステキに弾けますよーに。